ハワイ島のレースで感じたこと

ALOHA!
久々の日記更新になってしまいました。
8月27日~9月2日まで、ハワイ島にでかけてました。
8月31日~9月2日に行われた「Queen Lili’uokalani Canoe Race(クィーン リリウオカラニ カヌー レース)」に参加するためです。
私はとても感動したことでも、矢のように頭の中から全てを忘れ去ってしまうため、忘れないうちに、そのレースの感想を書き留めておきたいと思います。(しかし、もう既に危い…魂にはちゃんと刻み込まれてるんだけど…)
このカヌーレースは1929年から始まった歴史あるレースで、世界最長距離のカヌーレースとして知られています。ハワイのみならず、アメリカ本土やオーストラリア、カナダそして日本など、世界各地から老若男女の選手が集まるんです。
種目も様々で、6人乗り、1人乗り、男女カップルの2人乗りカヌーや、SUPなどの種目で競いあいます。
その中で、私は6人乗りの長距離(18マイル=約30km)のレースと、12名で5マイルを漕ぐダブルハル(双胴のカヌー)のレースに出場してきました。
トップの写真は、長距離のメンズのトップチームです。
リリウオカラニ女王とは、ハワイ王朝最後の女王で「アロハオエ」を作ったお方ですが、おそらくこの時期にこの方のお名前を冠してレースがおこなわれる理由は、9月2日がリリウオカラニ女王の誕生日だから、その記念レースなのかな~なんて思いました。(真意は判らず…)

ワイキキ

ハワイ島宿からの眺め

コナ…船出の地

27日にオアフに入り、ワイキキで泳いだりショッピングをしてのんびりと過ごしたあと、28日からはハワイ島へ。
アウトリガーカヌーを指導していただいているDKさんと奥様、一緒に漕ぐ仲間と合流のあと、ハワイ島で初漕ぎ!ハワイ島の海も景色も格別にキレイで、この海で漕げる喜びに浸りました。
しかも、この日は日本に居る間に練習してもどうしても出来なかったことが、出来るという嬉しい出来事が!
私は脚力には自信があるものの腕の力が弱いので、海に入ると日本では足をひっかけてよじ登るという力技でしかカヌーに戻れなかったのですが、ハワイの海で始めて腕を使ってカヌーにあがれるようになりました。コツがあるらしいのですが、なんか出来そうな気がしてやってみたら見事成功!
そして、29日、30日の練習の際には、100頭以上のイルカに遭遇。
29日は、ドルフィンスイムのガイドをされているKさんが一緒にカヌーに乗り合わせていたため、泳ぎが苦手な私もサポートしていただいて、イルカと同じ水中に身を浸しながら泳ぐ姿を観ることができました。
おかげで足のつかない海で泳ぐことに抵抗がなくなり、むしろ楽しく感じるようになりました。
力を抜くと海ってちゃんと身体が浮くんだね。
そして、レースメンバーが初めてハワイ島に揃って漕いだ30日の練習中には、なんとまたもや100頭以上のイルカの群れが私たちのカヌーに向かって泳いできて、カヌーがイルカに囲まれるという嬉しいハプニングがありました。
海に入らなくても、ばっちり水中にいるイルカが見られるんですよ。アマ(アウトリガー=うき)の下をイルカが通過していく!
しかも、赤ちゃんイルカが何度も飛び跳ねてクルクル回って愛らしい姿を見せてくれました。
帰りがけには、ホヌ(亀)も登場! なんだか、アウマクア(ハワイ特有の神様たち)が総動員で私たちを応援してくれているようでした。

ホヌに遭遇

ホナウナウ(ゴール)

ダブルハル(MIXのスタート)

そしていよいよ、8月31日に行われた長距離レースでは、大きく掲げていた2時間45分という記録に迫る2時間46分という記録で無事に完漕。私を含め3名は初心者のチームなので、「3時間きれるかどうか、それもひょっとして無理?しかもビリっけつで入ってくるんだろうな~」というみんなの予想を裏切っての結果でした。しかも、最後に1チーム抜いてのゴールでした。しかも、私たちの後ろには5~6チーム居たんですよ。
今回は海のコンディションも味方をしてくれたようです。
9月1日は、ダブルハルのレース。ニュージーランド、マウイ、アリゾナの方々と一緒に漕ぎました。
今回のレースでは、
「自分がこのレースをやり遂げた」というよりは…
「仲間が私をゴールに連れていってくれた」
ということを強く実感してます。
もちろん、体力や技術も未熟ながら、必死に漕ぎ、かけ声も出し、私自身も頑張りました。
でも、経験者である仲間がリードしてくれ、初心者である仲間と支え合い、
このチームだからこそ、やはりゴールにたどりつけたんだな~なんて感じてます。
そして、応援してくれた人々のスピリットも確実にカヌーを押してくれてたな。
ハワイ島に居る間、「222」という数字をよく見かけてたんだけれど、「2」というのは調和の数字なので、なるほど、「調和」がネックだったんだね。DKさんも「調和」ということを感じたレースだとお話をしてくれました。
もうひとつ観じたことは、自分はちっぽけだな~ということ。
卑下しているわけではなく、大いなる自然や仲間の内側に在る神性を感じるほどに、自分の小ささを痛感しました。独りで漕いでいる(生きている)わけではないのだと。
実際アウトリガーカヌーを6人で漕ぐということは、決して独りでは成し遂げられないことを成し遂げるということなんですよね。だから、みんながお互いにパワーを与えあってるんです。
何を考えて漕いでいたのか…と聞かれると、本当にあやふや。
私がみんなのお役に立てたかどうかは…かなり怪しいところなんだけど…
仲間のために漕ぐ!というのは常に意識して、漕いでいたような気もします。
そして、応援してくれた人々の笑顔や言葉とか思い出していたりもしてたかな~。
応援の声に笑っちゃったり、むかついていたりもして、自分の未熟さとも向き合ってました。
本当にとても長くて、そして、一瞬で終わった2時間46分。
今回のレースでもう一つ気付いたのは
孤独ってとても不自由だな! ってこと。
家族や仲間がいることって、縛られるって感じる人も多いけれど
今回、私が気付いたのは、
仲間がいて、お互いに助け合い、手を差し伸べあうことで得られる自由もあるんだな
ということです。
これに、気付いたことは今後の私の人生を左右するぐらいの大きな出来事だったのかもしれないな~と思います。
ハワイ島は人生の転機に必ず呼ばれる、私にとってはとても大切な場所。
音楽の仕事から離れて失意の中、怒りを抱えているときに突然友達の結婚式で呼ばれフラと出会い、母を亡くし、病気の父を心配しながら泣いてばかりいたマナカードのマスタコース。3度目のハワイ島は父を亡くし、兄を切り離し、孤独をみっちりと味わったあとにおとずれた仲間と力を合わせてカヌーを漕いだ、かけがえのない濃い時間。おかげでレース前に、痛いほどにお腹抱えて笑ってる夢を観ました。
その時の自分の内側の気持ちに呼応するように、ハワイ島は姿を変えて見せてくれるんだよね。
これって、たぶん、ハワイ島が活きている場所だからだと思う。
さて、今はこれぐらいしか思い浮かばないけれど、また、思い出したら書いてみようと思います。
ゴール地点のホナウナウは、古代ハワイにとってとても重要な場所なので、そちらのレポートをあとでゆっくりTrip欄に記しておこうと思います。書けたら、ここからリンクできるようにしておきますね~。
最後まで読んでくれてありがとう。
今日もあなたの笑顔がキラキラ輝きますように!